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 米国、トランス脂肪酸禁止へ


悪名高いトランス脂肪酸。ヨーロッパの主要国では禁止されているが、ついに米国もFDAが原則禁止の方向へ動きそうだ(ニュースは2013のものこちら)。ところがこのニュースが日本ではほとんど報道されない。なぜならば、「植物(性)油脂」と表記されるほとんどの油、つまりマーガリン、ファットスプレッドショートニングがこれで、さらにほとんどのパン、ケーキ、ドーナツ、菓子、揚げ物に大量に含まれている。油脂、製菓、製パン業界からファーストフードまで、ほとんどの食品産業が影響を受けるからだ。米国ではマックやKFCでもトランス脂肪酸禁止だが、日本で継続的に使用される(情報はこちら)。日本人、かわいそう。
昨今の中国の食肉管理報道は、そうした問題の目くらましとしか思えない。落ちた肉を拾って使った中国人の一作業員と、いまだにトランス脂肪酸で儲け続けている日本の大企業、どちらが道徳的に悪いのだろう?
トランス脂肪酸の説明ページを探していたら、農水省の
解説ページを見つけた。なんだこれは?

研究の多くは、トランス脂肪酸をとる量が多い欧米人を対象としたものであり、日本人の場合にも同じ影響があるのかどうかは明らかではありません。
油脂の加工でできるトランス脂肪酸と天然にあるトランス脂肪酸では、健康に及ぼす影響に違いがあるのかどうか、また、たくさんの種類があるトランス脂肪酸の中でどのトランス脂肪酸が健康に悪影響を及ぼすのかについては、十分な証拠がありません。
国際機関が生活習慣病の予防のために開催した専門家会合は…トランス脂肪酸の摂取量を、総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告をしています。日本人が、一人一日当たり食べているトランス脂肪酸の平均的な量は0.92〜0.96グラムと推定されます。これは平均総エネルギー摂取量の0.44〜0.47%に相当。
トランス脂肪酸を日常生活でとりすぎた場合には生活習慣病になる可能性が高くなりますが、食品に含まれている栄養素には、同じようにとりすぎによって健康に悪影響を及ぼすものがあります。


日本人に危険だという証拠がない。摂取量は安全基準の範囲内だから大丈夫。それより塩やバランスのとれた食生活に気をつけろ。トランス脂肪酸の弊害も、悪玉コレステロールがちょっと高くなり、心臓病リスクがちょっと上がる程度よ。これが「すぐにわかるトランス脂肪酸」と題されたオフィシャルなページの結論だ。
それではなぜ、欧米各国は「禁止」するのか?
コレステロールだけでなくて、アレルギーや認知症やがんなど、万病のもとなのに。