ergo sum

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 着ぐるみのネコ、Good Job!

(思いっきり愚かしく暇をつぶそうと思って行ってみた、コンサートの、たんなる辛口備忘録です)

洋服メーカー主催のコンサートの無料チケットをいただいたので行ってきた。指揮者、ソリストともに女性で、「夢」についてのトークあり、ドレス披露ありの、女性顧客を「幸せにする」コンセプトだったらしいが。。。
息子的には、着ぐるみの動物がでてきて踊って盛り上げていたのが不満だったらしく、「子どもじゃないんだからねえ」とぶつぶつ(笑)。だがその動物が、途中でセッティングしてある譜面台を倒して楽譜を散らばらせてしまったのは、楽しませてもらったぞ。
また、ソリストのドレスは160万円だそうだが・・・ん?そういう話を出せば、観客の女性がうっとりとして幸せになれる、とでも主催者は思ってるんだろうか。土地柄か、名古屋でこの話題を出したときは盛り上がったそうだが、こちらの会場では、へー、という反応だった。
枝並千花さんVnのメンデルスゾーンのコンチェルトは、枝並さんの吸い付くようなボーイングによる美しい音色で楽しむことができた。しかし、いくらオケ奏者出身だからって、よりによって音階の上下の激しいメンコンを平均律で弾くのはどうかなあ。音程を外しにくいという長所はあるものの、やはりメンコンは、パールマンみたいな純正調で、ドキドキさせてほしいものだ。
普通ソリストは観客の方を向くが、彼女は終始指揮者の方を向いて、タイミングの合図を露骨に出している。当該オケの元コンミスだったのでそうした指示がうまいのを別にしても、肝心な指揮者がソリストを見ず、オケの指揮に必死になっていたのが不安だったのだろう。指揮者の石崎真弥奈さんは数少ない若き女性指揮者で、ブログ等をググルと「メリハリのない」指揮で有名なようだが、「キャンディード」や「魔法使いの弟子」をメリハリなしで演じてはいかんでしょう。
この人左利きなんじゃないかな(登退場のとき左手でタクトをもっていた)。左手ではかなり細かい指示をだしているが、肝心の右手はまさに「棒を振って」いるだけで、指示になっていない。指揮はタクトの「先」にタイミングを合わせて指示を出すべきなのに、それをやっていないので、タクトの存在理由がない。体全体を動かして踊ってるように見せればいいじゃない、的な指揮になってしまうのだが、それがオケに対して通用するのはタクトを極めつくした名指揮者だけだ。なお指揮者はたとえ左利きであっても、必ず右手で指揮棒をもたなければならない(と、左利きでバイオリンを弾いている知人が力説していた)。
若くて経験不足なのは仕方がないと思うけれど、芸術家や料理人は、「センスがあるかどうか」ではっきりと二分される。これは年齢や技術で隠し通すことができない。(そういえば、近所のこぎたない大衆中華料理店の店主が、ほんとにセンスのあるおやじさんで、とにかく味付けやバランスがよかったなぁ!味の素を使っていながら、普通のチャーハンやレバニラ炒めに涙が出てくるんだもの。)
某音楽コンクールで入賞したのが売りなようだが、そのコンクールの主催団体は某新興宗教系で、その団体系のブログでは入賞者のなかで彼女の名前が筆頭にあげられている。そんな支援もあったのかもしれない。少なくとも敏感な感性はない人だと思う。
で、その指揮者さん、夢を聞かれて、「結婚」とお答えになったのは驚いた。そして、楽団員たちに頭を下げて、もらってくださいアピール・・・・おい・・・・女性として結婚願望や保守的な価値観を露骨に披露することで男社会から認めてもらって食いつないでいる、その宗教団体系の女性タレントたちとそっくりじゃないか・・・と思った。どうせなら、西本さんみたいに、男に興味ありません、私は男よりかっこいいです、的な余裕を見せてほしかったよ。