ergo sum

健康ブログであるような、ないような

はてなダイアリーからの引越しにつきリニューアル模索中。

引き続きどうぞよろしくお願いします。

 何も失われず

何も失われることはなく、何も創り出されることはなく、すべては変化する。

中世ヨーロッパのキリスト教は、土着の信仰や神話を吸収しながら広まり、息づいていった。たとえば、シャルトルやパリのノートルダムなどの大きなカテドラルは、その昔古代の祭儀が行われた聖地の上に築かれた(シャルトルの地階には、謎の迷路を見出すことができる)。社会学で文化変容と呼ばれる現象だ。
宗教や思想ばかりでなく、人間についても、同じことが言えるのだろう。病気になったからといって何かが失われたわけではない。また何かが新しく加わったわけでもない。ただ自分が刻々と変化してゆくだけ。そして次々と来る大きな波のうねりの中で、願わくばその変化がより良いものであるよう、望み続けたいと思う。
乳がんだからといって、胸を失ったとか、女性性を失ったとか言って大騒ぎする人間が、私は嫌いだ。お前の価値はそこにしかなかったのか、と問いたくなる。