ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 日常のQOL


寝室のカーテンと壁の10cmくらいの隙間から、いつも向かいのマンションの常夜灯の光が漏れてまぶしいので、マジックテープでカーテンを壁に留めてみた。
夜間、PCのルーターの青い光が点滅して眩しいので、厚紙で覆ってみた。
右の薬指の肌荒れが治らないので、液体ソープを石鹸素地だけで作られた石鹸に変え(液体ものは界面活性剤が肌荒れにつながる気がする)、濡れた時は丁寧にタオルで拭いたら、治ってきた。


・・・当たり前のことかもしれないが、私はこういう小さな不具合は放置する癖があった。私は忙しいし、自分が我慢しさえすれば済む、と思っていたからだ。だがこういうことが結構自分の心身をいらつかせ、生活の質を下げていたのだ、ということに、改善後に気がついた。
QOL」というと、自分の足で歩いたり、口から食事をしたりするなど、高齢者や重病人が「フツーの人」並に生きることを指すと思っていた。そして病人ではないフツー(だと思っている)人は自分のQOLのことを完全に忘れがちだ。だが、そういう不快感の積み重ねが体を病ませ、重病や不具合をもたらすのではないだろうか。
だから、病気になってからQOLを云々するのではなくて、病気になる前に顧慮すべきだった、と思う。


電通の女子社員の自殺が話題を呼んでいる。この最低の企業の体質の話とか、パワハラ・セクハラの話などは脇に置いておいて(広告代理店に勤めた私の同級生はみんな心身を壊した)、その女性の心理についてはこの漫画が描くとおりだと思う。ごらんあれ。
退職とか休むとかいった選択肢が現実にはあったのに、まじめな人ほどその道や扉を自分で塗りつぶしてしまい、最後には切り立った崖の一本道しか残らない。
私もこれに近い状態になったことがある。
それ以外のことが何も考えられない。
逃げられない。
逃げてはいけないと思ってしまう。


・・・でも逃げていいんだよね。
私は幸いにも職場から逃げることができたので幸運だった。その選択肢があることを仲間たちが教えてくれた(yoccyannさんやsinkoさんのお陰も大きい)。
ところで、がんの「闘病」って、電通に勤めるのと同程度の、ストレスフルな人生ではないだろうか。実際、つらいのは手術痕の痛みや薬剤の副作用「以外」の何かだ。
いつ死ぬかわからない不安や、主治医とのパワハラ的な関係や、病院格差の問題や、大金を払って必死にしがみつこうとする先端医療とか最新のオブシーボとか怪しい民間療法とか・・・
「明るく前向きに」闘病しているつもりだから、そういうことには気づかない。気づかないふりをしている。
でもどんどん苦しくなってくる。


これも広い意味のQOLだと思う。
自分の心をつらくする環境を自ら作っているなら、いつかはうつ病や自殺になる。
自分の体をつらくする環境を作っていれば、がんや生活習慣病になる。
すでに心身を病んでいる人がこれをやれば、さらに終焉は早まる。


この漫画にあるとおり、一度ぐっすり眠るだけでも見えてくるものがある。
ほんとに耐えられなくなったら、道端にしゃがみこめばいい。
だれかが病院に連れて行ってくれる。一人で我慢してはいけない。