ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 『死んで生き返りましたれぽ』

死んで生き返りましたれぽ
原爆や親のことなど、死のことを考えていたせいか、偶然みつけたこの本にハマってしまった。
村上竹尾氏の『死んで生き返りましたれぽ』。
漫画家の人が重度の糖尿病、ケトアシドーシス、横紋筋融解症、急性腎不全、敗血症、脳浮腫等を発症してほんとうに死にかける。
天井とか、真っ白な空間など、全部彼からの視点で書かれているので、彼自身の姿は描かれない。それだけに、よりリアルに追体験できる。


自分の肉体は動かないし、感じることもできない。
寝たきり病人の感覚は、経験しないとなかなかわからない。経験したとしても、すぐに忘れる。
意識しかない。
その意識もあやふやだ。脳なんてすぐに誤作動するのだから。


そういうところに、少しずつ、他人という「人」が入ってくる。
その「人びと」が彼を生きさせる。

医者が言う。
「あなたの生活はゆるやかな自殺のようなものでした。」

退院したら
絵描いたり 外に出たり あるいたりしたいなあ
ああ わたしは
そういう、
当たり前の幸福を捨てようとしていたのか

この言葉がわが身に染みて、涙が出てきた。
私も漫画家並みに夜更かし&不摂生だったから。
でも、私も敬愛する医者や、yoccyannさんやsinkoさんたちに救われた。


もともとpixivに発表された漫画で無料で読めるので、こちらからまたはこちらのまとめからご覧いただきたい。