ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 バラの復活

以前書いたが、尊敬する高齢のご夫婦の結婚披露宴でバラの鉢植えをもらった。水をやる以外なんの手入れもしなかったが、あれから5年近く元気に育ち、毎年花を咲かせてくれた。新婦の姪御さんがバラ栽培の専門家だとかで、きっと良質の土や苗を選んだおかげだろう。
ところが先月頃から、初夏だというのに葉がすべて茶色く変色し、幹も枯れてきた。趣味でベランダ菜園をやっていろいろな野菜を育てているが、ほとんど面倒を見ないので、私は頻繁に植物を枯らす。普通だったらこのバラも諦めるところだが、なにしろ結婚のお祝いで、お二人の老夫婦の幸福を象徴しているとあっては見捨てるわけにいかない。


まずたくさん水をやってみた(が、バラに水のやりすぎは禁物であることを後で知った)。
だめだった。
肥料を撒いてみた。
日陰に置いてみた。
変わりない。
良く見ると、隣に置いたタンポポ(モルモットの餌用)やアロエの鉢まで同じように枯れている。生命力の強いタンポポアロエまで枯れさせるなんて・・・
もしや土がいけないのだろうか。表面がコケのようなもので覆われている。
酸性化している可能性があるので、乾燥剤に入っている石灰を撒いてみた。
土に細菌が繁殖しているのだろうか。細菌用の薬剤を撒いてみた。
変わりない。
グーグル先生に聞いてみる。
ほんらいバラは1年目くらいで植え替えをすべきだと書いてある。私は剪定もせず、伸びるに任せたから、さぞかし根っこも詰まっているだろう。
だが「真夏の植え替えは厳禁」とある。一週間くらい様子を見た。まだ駄目だ。
もういい。こうなったら枯れてもいいから植え替えて、環境を変えてやろう。
amazonで1サイズ大きい鉢やバラ用の土を買って、植え替えをした。水をやりすぎないようにして、1週間ほど置いてみた。


そしたら、今朝、新しい葉っぱが出ていた!
すごくうれしかった。瀕死のものを生き返らせた喜びは喩えようがない。お医者さんの喜びってこういう感じだろうか。
いや、私が助けたというよりは、バラのもつ生命力が発現したのだろう。「命」というと、普通は「有」か「無」かでとらえるが、そうじゃなくて、不可視的な「強さ」や「正確さ」をもっているんだなあと実感した。
どんな悪条件でも、再び芽出ずる時をじっと待っている。
環境さえ変われば、ちゃんと反応する。


人間の健康も同じだと思った。
多忙や無知にあぐらをかいて放置すると、なるべくして病気になる。
治そうと思っても、ただの常識や人まねでは、治らない。
少しでも調べてみる。
少しでも考えてみる。
少しでも変えてみる。
少しでも、そのことに自分の時間を使ってみる。
完璧でなくてもいいから・・・


そうしたら、きっと元気になるはずだ。
本来そういう力をもっているのだから。