ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 様子見と日和見

他企業に応募するかどうか考えていた。募集している社は業界最大手で、仕事内容は面白いはずだ。また自宅からも近い。以前yoccyannさんに教わったとおり、気持ちを列挙してみよう。冷静に考えてみると、私の転職したい動機は、けっこうくだらない。
・我が社が好きではないし、業績はゆるやかに悪化している。逃げたい。
・我が社のうだつのあがらない同僚たちに「どやっ」と言ってやりたい。
・募集条件が厳しく、これを満たすのは自分くらいしかいない。応募しないのはもったいない(「もったいない」を基準に考えるとロクなことはない、というのが経験上の判断なのに)。
移れた場合のデメリットはこうだ。
・有能な社員も多いが、大手の宿命か、マッチョな男たちも多い。
・確実に仕事が忙しくなる。手抜きができなくなる。
・定年が我が社より3、4年早い(私に定年のことを考える資格があるのだろうか。あるとうれしいなあ)。
・応募のための書類作成が面倒くさい(この程度のことが面倒なやつに転職なんか無理だ、という自分自身のつっこみが入る)

見栄や逃げだけで転職を考えているような気もする。そして・・・やはり一番考えるべきことは健康のことではないだろうか。CTの結果がよくて、つい完全無罪の気分で舞い上がってしまったが、時期尚早だったかもしれない。
就職の際の健康診断書はどうなるのだろう。現状は元気だが、既往症の欄はあるのだろうか。既往症「なし」と記載したら虚偽記載の責任を問われるのだろうか。「あり」と書いたら、それを理由に内定取り消しなどということがあるのだろうか。うーん、よくわからない。
そして万が一再発したとき、そんな病気もちで転職してきた私のモラルが問われて立場がまずくなりはしないだろうか。
ハードな大手でかつらをかぶってケモをやりながら仕事をこなすのはつらそうだ。一方今の職場なら、すでに乳がんでカミングアウト済みで(自分が公表したわけではなく、信頼していた女の同僚が勝手にばらしてくれた)、また治療に入ったり休職したりすることは同僚にとって想定内だろう。
うーん、それとも、どうせ再発したら2、3年の命で、仕事どころではなくなるので、就労環境なんて考える必要はないのだろうか。
ともあれ、転職を考えるのはやめにした。今の職場でのらりくらりとやっていくことにしよう。

前回のyoccyannさんが書かれていた「様子見」という言葉の曖昧さや無責任さは、自分自身、身にしみている。様子見と言われて、とりあえずほっとする人が多いと思うが、じつは「緊張感をもって自分を観察し続けてください」の意味にとるべきだと感じている。誰でも体調に波はあるのだが、こういう日常的なゆらぎが、なにかのはずみにドッと悪いほうに流れることもあるからだ。ちょうど大腸内の最大多数は善玉菌でもなく悪玉菌でもなく、じつは日和見菌であり、トラブルが生じると一気に悪玉菌に味方するのと同じように。
おや。様子見も日和見も「見る」の字が入るな。そうか。何もしなくてもいいから、いつも見続けることが大事なのかもしれない。