ergo sum

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引き続きどうぞよろしくお願いします。

 肺の影の始まり〜

記録として残したいという気持ちと、それを億劫がる気持ちが葛藤していた。
おととい無事退院したので、少しずつまとめていこう。


(2006 乳がん手術 9mm その後各種治療)
2012 3/5 CTで肺に8mmの影
4/3 呼吸器外科受診、原発性とのこと
7/5 ふたたびCT, 大きさ同じ、やや明瞭化
7/19 手術を決定
8/6 入院
8/7胸腔鏡手術
8/14 退院


【4/3のこと】
乳腺外科から即、呼吸器外科に回され、肺の担当のK先生の説明を受けた。
 場所: 右肺下葉S6、腺がん>炎症
 色: すりガラス陰影
 大きさ: 2011/3 は6mmほど(3mm間隔のCT)
         2012/3は8mm(1.5mm間隔のCT)
        増大傾向だがしばらく放置しても急増はしない
 浸潤: なし&高分化型の浸潤能力を欠くもの、と推定(縦隔条件にすると消失するから)
 原発性?: 転移ならもっと濃い白、複数、血管から発生 ⇒原発性と推定
診断方法:
○X線      場所的に写らないはず
○気管支鏡  患部が小さすぎるので不可能
○経皮的肺穿刺  内側なので不可能
○CT生検  心臓に近いので不可能
腫瘍マーカー  小さくて数値に出ないはずなので不要

提案:
1.経過観察 6ヶ月〜
2.胸腔鏡による切除(診断&治療)
結論:
7/5に再度CT、その後診察・相談
縮小していなければ8/7頃に胸腔鏡(下葉の6,7番の区域切除)


若いのだが経験に自信のあるK先生で、「このまま放っておいても5年くらいはなんともないかもしれません。7月になってもし消えていたり小さくなったりすると、ほら、よくテレビでがんが治った!ってやつですねぇ」と明るく言われた。CTから、経験上がんなのは確からしい。そして、よほどの奇跡的なことがないと、小さくはならない、ということらしい。放置か切除か、は患者の判断というところだろう。
読んだ本によると、完全胸腔鏡手術は肺野型(外側)が適応だという。私の肺門型(中央側)でも大丈夫かと聞くと、「はい」。自分に経験と技術があるから問題なし、という意味らしい。CiNiiで検索しても、多数の胸腔鏡手術の研究と実践を行っている人だ。「万が一何か起きたら、開きますから(アジの開きじゃないんだよw)」とニコニコして付け加える。開くとは、その場で開胸手術に切り替えるということだ。これは、ほっとした。胸腔鏡しか経験のない先生が、万が一間違って大血管を傷つけて大出血したりしたら、とても怖いからだ。笑って言えるってことは、経験はあるのだろう。
この病院で呼吸器外科が専門でできたのは昨年10月と新しい。胸腔鏡は設備や医師の熟練を要する手術だが、この病院で大丈夫か?という質問にも、にこにこ顔だ。「設備はねえー、こんど新しい1cmの管(?)を買ってもらおうと思ってますよーフフ。先生もね、K大のA先生に来てもらいますから、大丈夫!(私はA先生なんて知らないんですけどw)」
K先生はK大の大学院の後にガンケンで勤務した後に、私の病院に来た。この病院は地方公立病院だが、完全なK大の植民地で、医者は100%K大の人だ。K先生はK大のA先生の秘蔵っ子のエリート若手医者といった風情なのだが、まあキャリアとしては信頼できるだろうし、この種の人種の扱いには慣れている。本当をいうと、ガンケンでは主担当者ではなかったのではないか、この公立病院で初めて主治医になるのではないかと危惧したが、そこまで聞くと機嫌を損ねそうだからやめた。外科医に関しては、若くて手先が器用なことは重要だから、経歴と能力さえ優れていれば問題ない。彼も胸腔鏡で切りたくてわくわくしている感じだった。よっしゃ、切らせてやろうじゃないかっ!