ergo sum

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 乳腺医との対話

←前回の続き

【7/18のこと】
7/5のCTの結果を7/12に呼吸器外来で確認した後、7/18は乳腺の診察予定だったが、K先生の都合で19日になってしまった。つまり呼吸器の診察の前に、偶然乳腺A先生の診察となった。A先生もCTは見ているが、肺の担当者より前にうかつなことは言えない立場はわかる。だが私は一刻も早く知りたい。
「僕からは言えませんねえー」
「ええと、せめて、影が他に増えていたとか、そういうことはありますか」(転移であれば乳腺マターでもある)
「いえ、肺にはありません」(←これが後でウソとわかる)
「には」って?もしかして気管支とか肝臓とか、別のところに影が増えたんじゃ、と恐れた。
「・・・ザンクトガレンでは世界から集まった50人の医者が治療の方針を決めるんですが、cypresさん、その中で日本人の医者は何人いると思いますか?」
「はぁ?3人くらいですか?」(お世辞をこめて「3人」と言ってやったのだが)
「1人です。その程度なのですよ」
何が言いたいのかよくわからなかった。乳がんは日本人医師のレベルが低いので、世界的なマニュアル通りに動くしかない、という意味か。
「cypresさんは、セカンドオピニオンを取りましたねえ。それから多めに治療をやってますからねえ」
後の表現を彼は3度繰り返した。確かに6年前のとき、grade2だったこともあり、治療についてガンケンでセカンドオピニオンを取った。その医師は化学療法は不要、という判断だったが、アメリカの治療基準を調べたり、ネット上等でも複数の医師に相談したところ、化学療法も加えた方がよいという意見も複数あり、結局療法を行った。当時の主治医はその後転院し(これもK大にご栄転)、それを引き継いだのが今のA先生で、個人的には大好きな温厚な人だったのだが・・・彼から見れば、主治医もセカンドオピニオンも化学療法不要と判断したのに、私が自分勝手に行ったことになる(それでも同意した以上、主治医の責任もあるはずなのだが)。
「つまり先生は、今回の肺の影は6年前の化学療法のせいだったとおっしゃりたいのですか」
「まあ〜〜ねえ〜」
お茶を濁していた。もちろん化学療法が免疫力を落とし、それが発ガン因になることは知っているが、私のときはそれほど白血球も下がらなかった。また、原因について推測するのは勝手だが、卑しくも医者がそれを言うのであれば、せめて6年間のCTや血液データ等をちゃんと読み込んで、因果関係を明瞭にすべきだ。それなのにA先生は、そもそも2011年度のCTすら見ておらず、3月の時点で「去年のCTには肺の影はなかったんですか?」「はい」と答えていた(実際は6ミリのものがあった)。乳腺の患者が多すぎて見てられないのだろうが。

6年前はたしかに肺の影の発病時期としては蓋然性が高いが、ほかにもたくさん理由は考えられる。
・肺の影の場所は左中央の乳がんの場所と非常に近い中央部なので、6年前の放射線治療のせいかもしれない。
・当時仕事上のたいへんなストレスがあった。
しかしながら、乳腺医としては、cypresが「勝手に」行った化学療法で免疫が下がった、とするのが一番責任逃れができて楽なのだろう。
この乳腺医の発言にはかなり落ち込んだ。こちらは「完治するぞー」とがんばって受けた化学療法なのに、そのせいで別のがんになりました、なんて言われたら・・・ 自己嫌悪だ。だが医者はカルテ上のことしか私を知らない。そして医者がどう思おうと、真相はわからない。私にしか、私はわからない。なったものは仕方ない。
だが6年前の私に反省すべき点があるとすれば、患部を切り出して、その後は大目の治療をしておけば、それで完治できる、と単純に思っていた点だ。だが、すべきは治療ではなくて、自分自身によるケアだった。がんは生活習慣病であり、全身病なのだから。そこを理解しきれていなかった。

とりあえず、この乳腺医の無責任な発言について文句を言うべきか否か、悩んでいる。