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rBSTと日本

rBSTとはウシを早く成長させ、たくさん牛乳を出させるための成長ホルモンのことだ。アメリカでは超大手牛乳メーカーのモンサント社がこれを「ポジラック」の商品名で販売し、酪農家に売りつけている。もしこれを拒否して、自分の牛乳を差別化するために「人工ホルモン不使用」の表示を牛乳業者が行うと、モンサント社から徹底的に訴えられる。「あたかもモンサント社よりも質がいいかのような誤解を消費者に与え、モンサント社に損失を与えたため」というばかげた根拠からだ。モンサント社のあくどさはまたの機会に書くとして、アメリカの消費者はスーパーで「ホルモン不使用」の牛乳を探すことすら事実上できなかったことを指摘しておきたい。こちらをご覧ください。
牛の乳腺を成長させるホルモンだから、これが人間の乳がんにとっても悪い影響を与えることは、説明するまでもないだろう。なおヨーロッパではrBSTは「禁止されている」。
さて、日本ではどうだろう。日本ではrBSTは「認可されていない」。ああそれなら安全だ、うれしい、と思うかもしれない。だがそれはぬか喜びだ。「存在しない」という前提であるため、検査基準そのものが、存在しない。もし隠れて使っていても、まったく検出できない(それだからわざと認可しないんじゃないかな、厚労省が手をぬくためにね)。実際、「rBSTを使ったものは有機牛乳として表示できない」というようなwikipediaの記述などをみると、一部の高価な有機牛乳以外は、現実には相当使用されているのではないかと、推測される。認可されていないのだから、原材料欄にも書く「必要」すらない、ははは、こりゃ便利だ。「わが国では泥棒は認められておらず、存在するはずがありません。だから警察も捜査もありませんよ。お金を失った人は全部自分の不注意です」というようなものだ。失うのはお金でなく、命なんだけどね。
しかも、rBST認可国から輸入される肉や乳製品には、あたりまえのように大量のホルモンが入っている。だからアメリカ製の牛肉だのチーズだのを日本で食べ続けると、アメリカ人と同じように乳がんに罹りやすくなる。日本女性の乳がん発症率だけが、他のどの国よりも極端に増え続けているのは、こうしたアメリカ依存系の食生活のせいではないかと、個人的には感じている。乳がんの原因は「欧米風の食生活」ではなくて、「米国風の食生活」に言い換えるべきだ!ついでに言うと、エコナの発ガン成分だって、ドイツでは早い時期から「禁止」されてた!だからヨーロッパはアメリカよりはましだ。
アメリカでポジラックが認可されたのが1993年。日本女性が罹患するガンの第1位が乳ガンになったのは1996年。年代的にぴったり符合するじゃないか。あるいは1990年代後半にアメリカ留学していた日本人女性も少なくないだろうし。
薬剤師はたともこ氏のブログ「成長ホルモン入り牛乳が巨乳をもたらした!」をぜひご覧いただきたい。
・・・それにしても、こういう情報は、どこの乳がん患者会も、病院も、教えてくれないんだよな。ピンクリボンを買う暇があったら、こういう勉強をすべきだと思う。