アップル創始者のジョブス氏が亡くなった。2004年にすい臓がんを発病していたそうだ。有名なスタンフォード大でのスピーチを引用させてもらおう。
「私はもうすぐ死ぬ」と思い知る事は、私の生涯で最も重要なツールとなり、私が人生で大きな決断を下す際の助けとなってくれている。何故なら死に直面すると、外部への期待、プライド、恥や失敗に対する恐怖といったほとんど全ての事が、消え落ちてしまうからだ。(いずれ)死んでゆくという事を心にとめおく事は、何かを失うかも知れないと考える思考の罠を回避するための、私の知りうる最良の策だ。君はもう真っ裸なのだ。ただ君の心の導くままに進めばいい。
確かに、がんになったことの一番のメリットは「失うものはない」という心境になり、つまらないことに拘らなくなったことかもしれない。