ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 ペコさんの本

やっとペコさんの本『若年性乳がんになっちゃった』を買って読むことができた。
彼女の場合もやっぱり最初に誤診があったのだなぁ。痛みもあって、大きな病院でマンモを受けたのに乳腺繊維腺腫(良性)との診断だった。進行の早い若年性ということも考えると、あのとき正しい診断を受けていれば、という思いはほんとうに強かったはずだ。ピンクリボン(笑)的なマンモ検診推奨や進行してからの薬剤承認よりも、誤診を防ぐ運動を社会的にもっと広げるべきだと思う。発症初期の対応の方が明らかに大切なんだから!だが、医者や行政の側の責任を問うような問題設定は、ピンクのイメージで一般女性を脅し、煽ることよりもはるかに難しいから、進まないのだろう。というか表に出したくないのだろうな。
本の感想として、ペコさんのがんばりに勇気をもらったとか、そんな言い方はしたくないな。震災関係で被災者から「勇気をもらった」という言い方があふれているが、それってほかに言いようのない無力な弱者に対するおせじのように聞こえて仕方がないもの。
ペコさんの本はむしろ、記録として本当に資料価値がある。彼女の生き方が病気に対する姿勢のなかに貫かれている。知性がある。そういう価値だと思う。

医学書に書いてあることはあくまでも一般論であって、
生きたい、生きようと願う人には、おまけがあるかも知れません。
諦めたらそこで終わってしまうから

そのとおりだね。誰でも「生きたい、生きよう」と思いさえすれば、必ずなにかを手に入れることができる。逆に諦めたら、ただいたずらに日々が過ぎ去ってしまう。あたりまえの一般論だけど、こういうことが実感できるのって、ほんとに死ぬ直前なんだよ。
若年性乳がんになっちゃった!―ペコの闘病日記