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ACのCM

震災直後、一般のCMは自粛されたため、ACのCMばかりがなんどもなんども流れた。それをいやだなぁと感じていたのだが、やっぱりそれが記事化されたので、下にコピペしておく。
個人的に一番苦手だったのが、子宮頸がんの検診触発CMだ(出演していた仁科親子自身もいやがっていたと、ブログでコメントしている)。それを見るたびに、忘れていた自分のがんのことを思い出すし、検診にいけばそれでがんに罹らないわけでもない。
とりわけいやだったのが、「女どうしだからこそ話し合える」「女にとってたいせつなこと」(記憶はあいまいです)、というジェンダーばりばりのセリフ。もしこれの男性版、「男どうしだからこそ話し合える、男のたいせつなこと―ーー前立腺がん」なんてゆうCMを1分おきにガンガン流されたら、男性はどう思うだろう。やっぱり気持ちわるいに違いない。
「女」は「産む性」なので、自分の体を気をつけるのはあたりまえで、さらには家族の体をも気遣うべき――これが社会にはびこる「女性の身体ケア論」の根幹。喫煙女性に対する白い目の背景にも、ほんらい「産む性」という偏見がある(柳澤伯夫大臣が「女は子供を産む機械」と発言したのは記憶に新しい)。
まして美人で、「女」として超成功してそうな仁科母ですら子宮頸がんにかかり、その美人の娘ですら検診に行ってるならば、そうでない一般の女性も行って当然・・・そういうどきついジェンダーメッセージが響いてくるのだ、このCM。少なくともディレクターはそういう偏見をもっていたに違いない。
静かに、粛々と被災地に思いをはせたいそのときに、こういう不愉快な不協和音は流してほしくない。ホントに不愉快だった。

****(記事引用)
東日本大震災の発生後、スポンサーの自粛によって空いた民放各局のCM枠穴埋めのため大量オンエアされたACジャパンのCM。“ぽぽぽぽ〜ん”の「あいさつの魔法。」篇や、仁科亜季子・仁美の母娘が出演した「大切なあなたへ」篇、詩人・金子みすゞの作品を用いた「こだまでしょうか」篇などなど、それらを“印象深いCM”と評価する声が多かった一方で、震災時下に合っていない内容や、当初流れていたサウンドロゴ「♪AC〜」の連発には批判の声も少なくなかった。なぜ、ACジャパンのCMに対する批判は拡大していったのか。現在発売中の雑誌「日経エンタテインメント!6月号」(以下、日経エンタ)では、その背景に迫っている。

ACジャパンのCMは、会員社である放送各局に広告素材として提供しているもので、通常は出稿中止などの緊急対応が必要な際に局側の判断でオンエアされるもの。今回の震災では多くの企業がCMを自粛したため、集中的かつ大量にオンエアされる事態となってしまった。
実際にオンエアされたのは、ACジャパンが2010年度キャンペーン用に制作した13本。しかし、被災地の大船渡在住の少年が出演していたものや(※後に無事を確認)、「死」に関係する表現が使われているものなど、時勢に合わないCMはすぐに自粛対応を取ることになり、3月15日の時点で放送できるCMは7本となっていた。
結果、同じCMが繰り返し何度もオンエアされることになり、ACジャパンには苦情が殺到。子宮頸がん啓発キャンペーンのCM「大切なあなたへ」篇に出演した仁科亜季子・仁美の母娘にも批判の矛先が向かい、3月21日には仁科母娘が公式ブログで辛い胸の内を明かす事態となってしまった。
こうした一連の流れについて、ACジャパン・クリエイティブディレクターの尾形敏明氏は「普段なら良いと思うメッセージでも、あまりに何度も見せられて、押しつけに感じられてしまったようだ」(日経エンタより)とコメントしている。
日経エンタテインメント!6月号」では、震災以降のACジャパンを巡る動きをまとめているほか、3月19日からオンエアされている“震災臨時キャンペーン”用CMの動きや、それに対する批判内容に言及。また、今後の展開などにも触れている。

ACジャパンが“お詫び”(3月17日)
震災後に苦情が殺到したことを受け、ACジャパンは3月17日に公式サイトで「『東北地方太平洋地震』にあたってACジャパンのCM放送についてのお詫びとお知らせ」を発表。「視聴者の皆様に大変ご不快な思いをおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます」と陳謝し、この時点で「『東北地方太平洋沖地震』で被災された方々を応援する臨時キャンペーンCMを企画・制作中」とアナウンスしていた。

仁科亜季子・仁美の母娘が公式ブログでメッセージ(3月21日)
大量オンエアによって、思わぬ形で一部から批判を受けてしまった仁科母娘は3月21日、公式ブログにエントリー「ACのCMについて」を更新。「私達母娘も、想像もしていませんでした。それと同時にどうする事も出来ないのが現状です」「長年に渡り子宮けい癌の啓発活動に力を注いできた私達は今とても悩んでいますし、心が痛みます」などとコメントしていた。

※この記事は「日経エンタテインメント!」編集部の許諾を得て作成しています。6月号は全国の書店・コンビニのほか、日経BP社の通販サイトからも購入可能(http://ec.nikkeibp.co.jp/item/magazine/ENT.html?trn)。