ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 権力者の倫理性と日本

官僚や大企業といった、もっとも権力のある者たちがもっとも倫理性を欠いている
他方、下々の者たちは、権力ある者ほど道徳的に優れている、と思い込んでいる。上の者に対する批判精神が著しく欠如している。水戸黄門大岡越前を美化するドラマが相変わらず流行っているし・・・日本が汚職や偽装天国である理由はここにある。
だから保守的な風土や既得権維持の風潮は、ぜんぜん変わらない。丸山真男がいってたが、第二次大戦の同じ同盟国であっても、ナチスドイツは完全な下克上だったのに対して、日本は戦前からの保守権力層がそのまま政権を取得し、戦争につっぱしった。構造的に考えれば、日本の方が危険だった。そしていつまた、政権ごとみんなで危ない戦争へ突き進むかしれない。
・・・いや、日本の権力者たちは、自分が不道徳であるという自覚すらないのだろう。なぜならば、仲間うちで称賛しあってばかりだからだ。へつらい上手な者しか、出世しないからだ。だから罪悪感なく、とんでもなく悪いことを行う。
食品や化粧品を買うにあたって、私たち庶民は、大企業の製品ならば安心だとずっと思い込んでいた。ところが実際に不祥事が発覚したのは、雪印だのポッカだの、ブランド企業ばかりだ。大手の化粧品会社や製薬会社などもそうとうヤバいことをしてるだろう。でもそれが見事に隠されている。たとえば資生堂だが、プラセンタだのなんだのを使った美肌化粧品が、BSEの明らかにまずい部位(牛の脳みそかなにか)から培養されて作られていたのに、厚生省の危険商品リストの第一レベルにのらないように働きかけ、ごまかしたことは事実として有名だ。あるいは、ブロガー同盟のペコさんが、資生堂のある化粧品を使ったら肌が荒れる、ということを書いただけで、コメント欄に組織的ないやがらせを受けた。ビックルじゃないけど、ネット上の個人の批判すらも圧殺する力が、やつらにはあるのだ。
たしかに、ここ数ヶ月、このブログでも何かの商品に言及すると、必ずといっていいほど会社関係とおぼしき人からコメントやトラバが入る。医療保険もそうだったなあ。これで日本に本当に言論の自由があるのか、疑いたくなる。
最後に。不祥事で一番腹が立ったのは、3、4年前の雪印牛乳の賞味期限偽装事件だ。偽装が発覚したとき、最初雪印は、「パート従業員の高齢の女性が勝手にやったことだ」というコメントをしていた。貧乏な老婆であれば、賞味期限をごまかすのもあたりまえでしょう?という口ぶりは、老婆に対する偏見を利用して、発言にリアリティーをもたせようとする、汚らしい姿勢だ。老婆がそんな偽装をやるはずがないではないか。そんなことしても何の得もしない。得をするのは会社だけだ。−−そんな常識で判断することすらできない国民って何?会社の言い訳を真に受け、何も学習せず、名前だけ変えた同社の「メグミルク」を買い続けるなんて。従来の青いパッケージを赤いパッケージにして、「幸せ」とか「健康」をキャッチフレーズにすれば、偽装のイメージが払拭されてしまうのか?そんな簡単なのか?てゆうか、そんなバカなのか、みんな?ーーてか、牛乳という、もっとも腐りやすくもっともデリケートな飲み物の期限をごまかす時点で、その会社の倫理性はゼロだと気づかないのかねえ。(これは私個人の直感でしかないことを断っておくが、乳がんに有害な成長ホルモンも、ガンガン入れてることだろう!)
ちなみに最近の国内企業の隠れ蓑は「国産」。外国製品はいかがわしいから、国産を売りにすれば国民は安心して買うだろう、という計算だ。国産だからって、危ない添加物が入ってなかったり、期限偽装がなかったりするわけじゃないし、製造は国産でも原材料は危ない中国製かもしれないのに・・・いいかげんにみんな騙されるのをやめにしたらどうだろう。でないと寿命が縮まるよ。