ergo sum

健康ブログであるような、ないような

はてなダイアリーからの引越しにつきリニューアル模索中。

引き続きどうぞよろしくお願いします。

 会長は「出羽おば」

ようやく昨日仕事の締め切りが一件終わり、時間がとれた。斉藤美奈子『物は言いよう』を一気に読む。はんぱなフェミ学者よりも、この人ほど物事がちゃんとわかっていて、それを言葉にできる人はいないと思う。
で、「出羽おば」のところで噴きだしてしまった。出羽おばとは、白人男と結婚して、苗字をカタカナにし、「西洋では」「日本では」と「ではでは」を繰り返す、別名「国際姑」のことだ。マークス寿子なんかが典型で、必ず「日本の女性は愚かで、遅れている」という論調をとる。「日本の女」を「一般化して」露骨に叱ってくれる、ありがたい「女」なので、この人たちはメディアで妙な発言力をもつ。デビ夫人とか、クライン孝子さんとかもそう。
そんなことを読んでいたら、そういえば、某患者会の会長さんも出羽おばだ、ということにハタと気づいた。いえ、彼女自身にはなんの文句もないわ。よくやってらっしゃると思うわ。でもなんか、パーティーは「カクテルドレス着用で」「女性の尊厳」を、なんていう方向性は、やっぱり、明らかに、「西洋では」的。会誌には、海外の女性がん患者大会に参加しました!なんて記事が、まるで天下をとったみたいに、あるいは、まるで田舎の小企業の社長が生まれて初めて海外旅行に行って自慢げにマカデミアンナッツを買って帰ってきたときと同じようなノリで語られている。ほら、いるでしょ、会社の社報に自分のつまんない海外旅行記や白人と肩組んでる写真を載せちゃう社長って(それでも市会議員みたいに視察旅行と称して税金で旅行しないだけマシ?)。そうか。患者会が世界の商業主義に利用される、という危険は昔から意識していたけれど、さらに西洋崇拝にも利用されちゃってるわけね。病気で心の傷ついた日本女性を、西洋風に、美しく、誇り高く、癒し、誘導してくださるわけね。
でも、ああいう活動が、本当に誇り高く美しいのだろうか。中年太りの身体に、みんなおそろいの、ぴちぴちのエロピンクのTシャツをまとわせて、偽善の香を漂わせながら、街頭募金とかやっちゃうのって・・・ 西洋「では」、あんまりやらないんじゃないかな。
物は言いよう