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 がんとストレス―患者のカウンセリング

PubMedに掲載されている* Simonton OC,* Matthews-Simonton S. Med J Aust. 1981 Jun 27;1(13):679, 682-3. のレジュメを和訳。)
がんについては、化学的発がん物質、発がんウィルス、遺伝要因、放射線、慢性障害などの一般に認められている原因以外にも、さまざまな精神的な要因が大きな役割を果たす。その中には精神的な鬱、感情のはけ口の阻害、肉親との親密さの欠如などが含まれる。医学的に認められている一般的な病因にこれらの要因を加えるということを今後行っていかなくてはならないだろう。適切な治療を受けている進行性の悪性患者に対して次のような試験的な研究が行われている。個人および集団でのカウンセリングの際に標準的なメンタルヘルスのカウンセリングを行うというものだ。1874年から78年の間に計193人の進行性の患者がこうしたカウンセリングを受けた。三大発生部位は乳がん(71人)、大腸がん(28人)、肺がん(24人)だ。いずれも米国では最も多いがんの種類である。調査の結果、進行性乳がんでは38.5ヶ月、進行性大腸がんでは22.5ヶ月、進行性肺がんでは14.5ヶ月の平均延命期間が得られた。これらの延命期間は文献で示されている一般の延命期間よりもかなり長い。この方法論によって、カウンセリングは個人の延命や生活の質や死の質にとって有益であり、けっして無駄ではないことがわかる。また、カウンセラーや患者や医療チームや家族の関係のありかたによっては、カウンセリングが有益になったり有害になったりするということもわかった。まだ実験的な研究であり、未解決の問題がいろいろと包含されている。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cmd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=7278751&query_hl=5&itool=pubmed_docsum