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 がん専門病院間の格差

「がん専門病院、5年後の生存率に最大28ポイント差」と題された7月11日付の記事について。
がん専門病院の方が一般病院より治療実績が高いと思いがちだが、がん専門病院の間にも大きな格差があることがわかった。胃がんについては、最高の施設で70%、最低の施設で42%。この28%の差はかなり大きいと思う。簡単に言えば、100人中30人が死ぬがんセンターと58人が死ぬがんセンターがあるということだ。臨床例が多いのに軒並みに生存率で最低の数値を示している施設が一件あり、当院には事情調査と改善を求めているとのことだから、この施設名はぜひ公開してほしい。
がん専門病院は一般病院よりも初期がんの患者の割合が多いので、それゆえに生存率は高い数値になりがちだ。つまり、「自分はがんになるんじゃないか」と日頃注意している人たちがたくさん受診する。逆に地域の拠点病院では啓蒙度の低い、進行した病状の患者が多くなるので生存率は低くなる。だが今回は「進行度や年齢の影響を除いて生存率を算出」とあるので、信頼のできる数値だと考えられる。
おそらくがん専門病院間の格差は、国立と県立の格差、公立と私立の格差、中央と地方の格差などに起因するだろう。私の知っている例を挙げると、某県の県立がんセンターは、それほど評価の高くない某医大の出身者ばかりで固められていて、信頼ができない。公共の利益に関わる治療・研究機関なのだから、医者人事を学閥に任せることなく、公募等で実力のある人間を公平に確保してほしいとつくづく思う。
http://www.asahi.com/health/news/TKY200607100345.html

国公立のがん専門病院などでつくる「全国がん(成人病)センター協議会」(30病院)の加盟施設で、入院治療を受けた胃がん患者の5年後の生存率(5年生存率)は、最高70%、最低42%と28ポイントもの差があったことが、厚生労働省研究班(班長=猿木信裕・群馬県立がんセンター手術部長)の調査で分かった。診療体制や治療内容が影響した可能性がある。