ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 放射線or抗がん剤どちらが先?

手術後の順序
1.抗がん剤 → 放射線
2.放射線 → 抗がん剤

生存率が高い、という統計的な根拠から通常は1が推奨されてきたが、長期的な結果としてはどちらも変わらない、という記事をみつけてほっとしている。私は2だったからだ。1の場合、手術直後に乳房外に散った転移の種を早い時期につぶすことができる。なるほど術後2,3年の再発は2の方が多い。だが5年以上の統計を見ると、1の再発率がどんどん上がってきて、結局10年後の生存率等を比べるとほとんど変わらないとのことだ。
何を意味するか。いくら抗がん剤を使っても、小さながんの種を完全に無くすことは不可能だということ。また、抗がん剤を使う時期を急いでも、それほど大きな効果はないということ。極端に言えば、抗がん剤は気休め、日常の免疫力アップこそが再発抑制に重要、ということだろう。だから患者は、「がん細胞を根絶する」のではなく、「小さいがん細胞たちと共存するうちに、彼らをどんどん弱めていく」、そんなイメージで日々を送ればいいと思う。
個人的経験から言えば、2のパターンはなかなか悪くない。手術の後、とりあえず放射線を受けておいて(2,3ヶ月)、その間に抗がん剤のことをじっくり考えたり、セカンドオピニオンを受けたりできるからだ。

http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/karadaessay/20070223ik0b.htm

[...] ところが、一昨年、この研究の11年を超える観察の結果が報告され、そこでは、以前認められた「抗がん剤先行」のメリットが消えていたのです。
 放射線先行群は、5年目以降あまり転移が増えず、以前の結果と大差なかったのですが、抗がん剤先行群では5年目以降に転移が少しずつ増えて、10年たつと両グループの転移頻度に差がなくなっていたのです。もちろん生存率も同じです。
 「放射線先行」で5年以内の転移が多かったのは、「抗がん剤投与の遅れで、全身の微小な転移が育った」と考えられます。また、「抗がん剤先行」で5年以降に転移が増えたのは、「抗がん剤で微小な転移が消滅したのではなく、増殖が遅れて表れたから」と解釈できます。
 この研究以外にも、「早めの抗がん剤で転移抑制」を期待して企画された大規模な臨床試験がありますが、やはり早めにしても転移は減りませんでした。

(ところで右側のサイドバー(→)はどうして現れるのだろう。消し方をご存知の方、教えてください!)