ergo sum

健康ブログであるような、ないような

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 「時間しか解決してくれない」

私の定期健診の結果を聞きに呼吸器外科に行った。そういえば父問題で慌しくて自分のことは忘れており、先日の骨シンチ(20分くらいまな板の鯉)ではついに熟睡しかけるほどの慣れようだった。目の前3センチくらいのところに板が来るので目を開けていると怖い。だから目を閉じて眠るに限る。


浸潤とおぼしき気管支そばの14mmの箇所は増大傾向なし。
「むしろ小さくなっているような気がします」
「小さくなるとすると、これは何なのでしょう」
「炎症になるのでしょうね」
「炎症で今頃小さくなるということがあるのですか?」
「少なくともがんならば大きくなりますからねえ」
空にして空ならずはなんぞや、みたいな、謎解き問答のようだった。
その他の小さなGGOも変わらず。


それにしてもカルテの文言というのは、いつも「明らかな明瞭化なし」「顕著な増大傾向なし」など、文法的には「顕著な悪いこと」の「否定」という条件付二重否定であることが微妙にフラストレーションを醸し出す。患者たるもの、「絶対に白です」「完全にゼロです」そういう100%の肯定を夢見てやまないが、それは永遠にありえないのだ。そんな私の気分を察したのか、先生が言った。
「時間しか、解決してくれないんですよね」
それは、時間が経つと治る、という意味ではない。
時間が経って忘れることによってしか心の中は晴れない。
あるいは、時間が経ってCTに写ることによってしか、はっきりしない。
そのどちらかだ。
それでも時間が解決してくれるのはありがたいことです、と答えておいた。やっぱりこの先生は好きだ。


とりあえずCTは頭部も胴体もno incidentだったので、ほっとした。だがマーカーを見ると、NSEが15.7に増えている。CEAは3.1から3.6に上がっている(たかが基準値を0.1超えただけだが、乳腺の主治医はきっとまた、「上がってますねえ」と意味深につぶやくにきまってる)。3ヵ月後にまた血液をとりましょうということになった。
帰宅して数値をエクセルに入力したら、LDH(基準値210)が213に上がっている。肺がん発見の前もこのくらいに上がっていたから、私としては要注意だ。腫瘍マーカーに反映される前の微小ながんの動きを知るには一番有効かな、と思っている。
ナーバスになってはいけないが、気をつけなければ。この数ヶ月の悪い要素といえばほとんど父関係のことだ。かなりのストレスだったと、今になって思う。自分は100%健康だという前提で病院を行き来したり、仕事を増やしたりしていた。みずからトラブルを抱え込んでいた。今後はちょっと自分を「大事に」扱ってやらなければ。